Archive for 9月, 2017

秋の生き物が盛んに活動

土曜日, 9月 16th, 2017

キョロロ周辺では、秋の生き物が盛んに行動しています。
昨日の様子をご紹介します。

チョウの仲間
新鮮な個体のツバメシジミのオス

数を増やしてきたオオチャバネセセリ

夏眠を終え、再び活発に飛ぶヒョウモンチョウ類

ミドリヒョウモン

成熟したトンボ類

ヒメアカネ

オオアオイトトンボ

コノシメトンボ

マユタテアカネのメス(マユが薄いタイプ)

バッタの仲間

トノサマバッタ

クルマバッタ

夜盛んに鳴いているカンタン

夏鳥として渡ってきたサシバも、南の国に渡去する準備で忙しいと思われる。

餌にねらいを定めるサシバ

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撮影日:2017年9月15日

秋の風物詩!!いやしの鳴き声キリギリスの疑問に迫る

水曜日, 9月 13th, 2017

 新潟大学から、2名のインターンシップ生がキョロロに来て下さいました。キョロロで飼育している様々な生き物の管理やキョロロ所蔵の標本の管理等、キョロロの業務を手伝ってくださっています。

 本日は2人のインターンシップ生のフレッシュな視点から十日町市の里山の魅力を紹介していただきました。
 

 私たちは「森の学校キョロロ」にキョロロへのインターンでお邪魔させていただいている新潟大学農学部 1 年の茂木良輔と伊藤有希菜です。このキョロロのブログで松之山の魅力的な自然を紹介していきます。
秋が深まり過ごしやすい季節になりつつあり、耳を澄ますと虫たちの求愛の鳴き声が聞こえるようになってきます。今回は秋に鳴く虫の代表の一つであるキリギリス、中でもキョロロの周辺でよく目にするオナガササキリ(キリギリス科ササキリ属)に着目して秋の風物詩である鳴く虫の2つの謎を紹介したいと思います。

ナゾ①「キリギリスの仲間はどうやって鳴くのか??」
 オナガササキリをしばらく観察していると、左右の翅を震わせて「ジリジリ ジリジリ」と鳴き始めます。キリギリスの仲間は左右の翅を重ね合わせて畳んでいますが、このとき左翅が上に右翅が下になって重なっています。左翅の裏側と右翅の表側に翅の一部にはヤスリのような細かい凹凸があり、これらをすばやくこすり合わせることで鳴いています。

オナガササキリの左翅。赤丸で囲んだ部分に発音するための細かい凹凸構造がある。


オナガササキリの右翅。赤丸で囲んだ部分を左翅の細かい凹凸とこすり合わせて発音する。

ナゾ②「キリギリスの仲間はいつ鳴くのか?」
 鳴く虫の鳴くタイミングは主に2つあります。1つは、温度の違いで鳴くタイプ、もう1つは、光の有無や強さで鳴くタイプです。そのうち、光を条件として鳴くタイプは昼行性または夜行性のものと、昼夜とも活動可能だが日の出を境として発音活動を始めるまたは止めるものに分けられます。

 オナガササキリなどのキリギリスの仲間は、地表の温度の違いで鳴くタイプで、地表温の上昇に伴って活発に鳴くようになります。1日の最低気温は日の出の時で、太陽が昇るにつれ地表温は上昇し午後をピークに緩やかに下がり始めます。この地表温の変化がオナガササキリの体温に影響を与え鳴くタイミングを決定しており、日の出後しばらくたった頃に鳴き始め昼ごろに一番よく鳴くのです。

 キリギリスなどの鳴く虫は身近にいる昆虫です。家のまわりや公園の草むらでもよく見かけます。みなさんもつかまえてみて観察してはいかがでしょうか?新しい発見が見つかるかもしれません。

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撮影日:2017年9月12日

十三夜の月

火曜日, 9月 5th, 2017

 昨晩の月は十三夜で、とてもきれいでしたね。

話は変わりますが、昨日キョロロ玄関先のブナの梢に、ショウリョウバッタの死骸を見つけました。昆虫病原糸状菌に冒されたものでした。植物の枝に生き物がカビに冒されている死骸を見つけることがあるでしょう。それぞれ菌の種類が違うようです。

昆虫病原糸状菌に冒されたショウリョウバッタ

もう一つ話題を提供します。
地域の湿地では、絶滅危惧種の植物が花を咲かせていました。

イヌタヌキモ

ミズオオバコ

秋の進みに伴う、野山の移ろいを探してみましょう。

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撮影日:2017年9月4日