Archive for 6月, 2024

【いきものいっぱいの田んぼ】田の草とり&田んぼの生き物調査隊2024

土曜日, 6月 22nd, 2024

6/16(日)にキョロロのお米づくりイベントの一つ「田の草とり&田んぼの生き物調査隊」を開催しました。
今年の田植えは荒天のためイベントは中止しスタッフで田植えを実施しましたが、約2週間経過し田んぼではヒエやオモダカ、イボクサなどが生え始めています。
キョロロの田んぼでは除草剤を使わず手作業でのお米作りを実施しているため、草とりも手作業。
「田の草とり」はお米づくりで一番大変な作業といわれて大変な作業ですが、おいしいお米のためです。

最初に館長から田の草とりに関する説明がありました。
昔のお米づくりでは、田の草とりをシーズンに3回ほど行っていたことや、田んぼのなかを歩いて攪拌すると、泥の中に入り込んでいるガスが抜けて、稲の生育に良い状態になるなどの説明のあと、さっそく田んぼに入り作業スタートです!


素手で田の草をとるだけでなく、手押しの除草機にもチャレンジ。
除草機を稲と稲の間に転がしていきますがコツがいります。経験者の皆さんお上手です!
みなさんからは一生懸命に田の草をとっていただきました!


後半は子どもたち中心に、手に網を持ちながら田んぼの生き物を調べました。田んぼの中にどんな生き物がいるかな?
歩くと泥で水が濁りますが、そのなかで動いているものを見つけて網ですくい上げます。
果たしてどんな生き物がいたのでしょうか。「オタマジャクシがいる!」「メダカがいた!」いろんな声が飛び交います。


集めた生き物は、白いバットに集めて観察します。
それぞれの種類について研究員から解説があり、見つけた生き物をリストアップして生き物たちの関係も考えます。
田んぼに暮らしている生き物たちも、食べたり食べられたりして過ごしています。田んぼという私たちがつくり出した環境にもたくさんの生き物がいて、それらが繋がって里山の自然ができていることを学ぶことができました。

暑い中、多くのみなさんに田の草とりを頑張っていただきました。
草もたくさん生えますが、そのほかにも様々な生き物がすんでいる田んぼです。きっとおいしいお米になるでしょう。
次回の米づくりイベントは、秋に予定されている稲刈りです。みんなで育てた稲を刈って、はさがけを行います。
みなさんのご参加、お待ちしております!

第3回こども探鳥会の報告と定例探鳥会(6月)のご案内

水曜日, 6月 19th, 2024

第3回こども探鳥会の報告

令和6年(2024年)6月8日(土)午前8時から9時30分まで 開始時気温は19℃、天気は晴れ

参加者は大人14人、小学生10人、幼児1人の25人でした。爽やかな晴天の探鳥会でしたが、途中から気温がどんどん上がりとても暑い日になりました。電線に止まるツバメを観察したらくちばしが黄色で、尾羽が伸び切っていない幼鳥でした。その後も観察を続けると、ヤマガラやシジュウカラのヒナが混じるファミリーを観察できました。もうヒナが巣立っていました。クロスカントリーの練習コースに入ると桑の実を見つけ、子どもも大人もみんな群がって食べていました。ヒヨドリも好物らしく盛んに食べていました。野鳥の姿をじっくり観察することは少なかったのですが、さえずりなどの鳴き声で24種確認できました。最後に鳥合わせをしているとき、ブッポウソウが一声鳴き、参加者の一人が素早くその姿をカメラに収めました。やっぱりブッポウソウは美しいですね。野鳥の子育てが無事に終わることを祈るばかりです。

確認した鳥は次の24種でした:キジバト、ホトトギス、ツツドリ、トビ、サシバ、ブッポウソウ、コゲラ、アオゲラ、サンショウクイ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、ムクドリ、ニュウナイスズメ、スズメ、セグロセキレイ、イカル、ホオジロ、ノジコ

 

探鳥会で撮影された野鳥と探鳥会の様子(鳥の写真はJ.M.撮影)


▲ツバメの幼鳥


▲桑の実を食べるヒヨドリ


▲最後の鳥合わせで現れたブッポウソウ


▲ニュウナイスズメの雄


▲カワラヒワの幼鳥


▲探鳥会の様子


▲探鳥会の最後の鳥合わせ

 

6月の定例探鳥会のご案内

アカショウビンがの声が盛んに聞こえる季節になっています。野鳥は産卵、抱卵、育雛など子育ての真っ最中です。少し距離を置いて、鳥たちの大切な子育ての様子を観察してみましょう。

【日 時】令和6年6月22日(土)4時30分~7時30分
【集合地】「森の学校」キョロロ駐車場
【日 程】4:30 探鳥会開始
     7:20 鳥合わせ・情報交換
     7:30 終了予定

 

最近撮影された野鳥(すべて樋口撮影)


▲カッコウ


▲サシバ


▲モズ


▲ウグイス


▲キセキレイ


▲ノジコ

【開催報告】森のめぐみふれあい木育体験2024

日曜日, 6月 16th, 2024

6月8日(土)に妻有木育推進協議会主催の「森のめぐみふれあい木育体験」がキョロロを会場に開催されました。
樹木伐採(空師による特殊伐採)の見学
、森林整備体験と伐採木を使った昆虫ハウス(エコスタック)作り、木のおもちゃ体験、スウェーデントーチで焚き火&焼きジャガなど、森のめぐみを五感で感じ学ぶことができる盛りだくさんな木育体験が行われました!
たくさんの皆さんからご参加いただきありがとうございました。


まず最初にスギの伐採見学です。木材として私たちが木を使うことができるのは、山で木を育て・伐る「林業」というお仕事があるのおかげです。
今回はフォレストチームの皆さんから、通常の伐採が困難な場所で行う「特殊伐採」という樹木の上部から切り下ろす特殊な伐採方法をご披露していただきました。


木を伐るのは地面ではなく地上20mほどの木の上。華麗なロープさばきで、あっという間に木のてっぺん近くに!
下で見上げる皆さんからは「高い~!」「かっこいい!」との声。林業の現場のプロの皆さんの技が光ります!


ズドーンという大きな音と共に倒れるスギの木。伐採は木の「命」が木材として使われていく中の最初の作業です。
切ったばかりのスギの木は瑞々しく木の香りもフワ~と漂います。
南魚沼地域振興局の方から、間伐の意味や木々の成長など、レクチャーをいただきました。

年輪を数えてみると45歳ほど。お父さん、お母さんと一緒くらいでしょうか?
植えて育てて伐採するまでに、長い時間がかかることがわかります。

引き続き森林整備体験を行いました。今度は生き物のための森づくりのお手伝いです。
林内の低木を伐採し森を明るくし、伐採木を積み上げて昆虫の産卵場所や隠れ家となる「昆虫ハウス(エコスタック)」をみんなで作りました。


ノコギリを使って自分の手で木を切り進めると、林内がどんどんすっきりとし、明るくなっていきます。
森が明るくなると土の中で眠っていた種子(埋土種子)の発芽が促進され、森の再生も促されます。
今回の場所は、キハダ・ウワミズザクラ・ミズキなど秋に鳥のエサとなる実をつける樹木はあえて残しました。
秋には鳥たちが食事に訪れてくれるでしょうか?


このような低木伐採は燃料の確保のために行われてきた伝統的な里山管理でしたが、燃料として森林資源をほとんど使わなくなった現在、里山には管理が停止した低木の群落が数多く見られます。
多様な状態の森があることで、様々な生き物も利用しやすい森づくりも目指します。
明るくなった林内に整備の効果を肌で感じながら、森への人の関わりについて体験しました。

私たちは暮らしに使うエネルギーのほとんどを化石燃料に依存していますが、木は燃料として使われてきた持続可能な資源でもあります。
昨年のイベントで作って乾燥させたスウェーデントーチで焚火の体験も!
スウェーデントーチは近年キャンプなどでのアウトドアアイテムとして人気のある丸太型の焚火です。

「マッチで火をつける」ことも、なかなか現代の生活の中では限定的な体験です。
スギの葉っぱにうまく火を移し、もろもろと火が大きくなり、スウェーデントーチに火が移っていきます。
ジャガイモもうまく焼けました。木の命が燃料に変わり、熱やけむりが発生し、おイモを美味しくしてくれる。そんな過程も五感で感じることができました。

管理棟では「森のおくりもの」さんによる木のおもちゃ体験が行われました。
地域の木で作られた木のおもちゃの数々。積み上げたり、崩したり。音を奏でたり、おままごとをしたりと、子どもたちの多様なあそびが繰り広げられました。
木の手触りやぬくもりを感じながら、木のおもちゃで遊ぶ楽しそうな子どものたちの声が響いていました。みなさん夢中です!


里山の中で森の様々なめぐみを体験を通じて感じることができた「森のめぐみふれあい木育体験」。
森のめぐみにふれる素敵な時間を過ごすことができました!