ビオトープのモニタリング調査【里山の生き物サポーターズ①】

里山の生き物サポーターズはキョロロ周辺の里山環境を保全する活動です。今年度最初のサポーターズ活動は「ビオトープのモニタリング調査」。一昨年・昨年にかけて、キョロロ建物の裏手に新しくつくったビオトープの状態を把握するために、どんな生き物がいるのかを調べます。



水中用網をつかって、ビオトープ内の生き物をとにかく採ります。網羅的にすべての生き物をつかまえて、何がいるのかをリストアップすることが目的です。果たして1年間でどのくらいの生き物がビオトープにやってきたのか、そのビオトープの状態は良いと言えるのかどうか、現在の生物相から考えてみます。



昆虫や両生類を中心に、ちょうど30種の生き物が見つかりました。大物はクロサンショウウオの成体。残念ながらアメリカザリガニも見つかりました。非常に明るく開放されたビオトープで、水草なども生えてきていませんが、それなりの種類が確認できたかと思います。ただ、アメリカザリガニという条件付特定外来生物が早くも侵入してしまったので、注意深くモニタリングを継続していく必要があります。

記録された生き物(30種、順不同):フタバカゲロウ、エゾイトトンボ、オニヤンマ、ギンヤンマ、オナシカワゲラ属の一種、アメンボ、ヒメアメンボ、マツモムシ、ミズムシ(?)、ミズカマキリ、オオコオイムシ、チビゲンゴロウ、ツブゲンゴロウ、ヒメゲンゴロウ、ガムシ科の一種、ウンモントビケラ属の一種、エグリトビケラ、ヌカカ科の一種、ユスリカ科の一種、ケンミジンコ類、アメリカザリガニ、ミズムシ(甲殻類)、アカハライモリ、クロサンショウウオ、ニホンアマガエル、ニホンアカガエル、ヤマアカガエル、トノサマガエル、ツチガエル、キタノメダカ

【友の会会員限定】「キョロロの森ゼミ(4月)」トノサマガエルの研究(まつのやま学園自然科学部8年生)

\友の会会員限定企画/
「キョロロの森ゼミ」は友の会会員の皆さんと季節の自然に関する情報交換やミニ講話などで、里山の生物多様性について楽しく気軽に学び語り合うざっくばらんな定例会です。2024年度第1回目(4/26)のテーマはまつのやま学園自然科学部の8年生による「トノサマガエルの研究」についてです。オタマジャクシの上陸と田んぼの中干しの関係、吸盤がないカエルと水路の形の関係などを発表していただきます。金曜の夜、お気軽にご参加ください。

【時間】18:30~19:30
【定員】20名程度(お申込み時に氏名・会員番号をお伝えください)
【主催】「森の学校」キョロロ友の会
※旧「モリノカタリバ」。今年度から名称が変わります。

春企画展のフェノロジー!?

やっと春が来たと思ったら、あっという間に春が過ぎ去ってしまいそうな今日この頃です。
そんな目まぐるしい変化の時期ですが、キョロロの2024年春企画展「しらべてまもろう!里山の植物」も季節の進行ともに少しずつ変わっています。


企画展コーナーの入口に設置している植物は、その時々で入れ替えています。最初は「ユキツバキ」、ついこの間までは「オクチョウジザクラ」を活けていましたが、現在は「キブシ」が可愛らしいお花をつけています。

調査編ワークシートの見本として、水槽で調査対象の植物を展示中。外のタンポポは開花し始めましたが、館内のタンポポは咲き終わってしまいました。その代わり、ショウジョウバカマとトキワイカリソウはどちらも可憐なお花を咲かせています。ワークシートに挑戦して、生き物カードをゲットしよう

植物標本を作ろうのコーナーはリニューアル中。現在は里山の春植物を鉢植えしたミニコーナーに代えています。もうすぐ咲き終わってしまう春植物たちですが、キョロロ周辺でも探してみてください。

まるで生き物の「フェノロジー」のように変わっていく今回の展示。何度でも足を運んで変化を楽しんでいただければ幸いです。
また、GWにも様々な里山体験プログラム(入館者を対象したイベントです)をご用意しています。展示を見て、体験して、キョロロを楽しんでくださいね。