昆虫標本づくり(7月:チョウの標本)を開催しました!

本日は大人気イベント「昆虫標本づくり」を午前中に開催しました。
今回は「チョウの展翅標本づくり」でした。
チョウの展翅標本は王道中の王道ですが、標本づくりの難易度はちょっと高めです。

しかも今回は、展翅台を作るところから始めていただきました。
木材を組み合わせてつくったお手製の展翅台を使って、チョウを展翅!

最初にキョロロ研究員が、標本づくりのデモンストレーションを行います。
チョウは体のつくりが繊細で、翅を素手で触ると鱗粉がとれてしまいます。
どうすればきれいな標本がつくれるのか、皆さん真剣に耳を傾けています。


展翅するチョウを選んで、いざ実践!
今回はキョロロ周辺で採集された、スジグロシロチョウ、モンシロチョウ、ミドリヒョウモン、ウラギンヒョウモン、キアゲハ、ギフチョウから選んでいただきました。



ちょっと難しいチョウの標本づくりでしたが、皆さんにはきれいな標本をつくっていただきました。
ご自宅に持ち帰った標本は、直射日光の当たらない場所に静置して1~2ヵ月ほど乾燥させた後、標本箱に収めてくださるようお願いいたします。

\「煌めきのチョウ展」を開催!/
キョロロの夏季企画展(7月16日~10月16日)では、世界のチョウや里山のチョウを紹介いたします!
世界的に有名な昆虫収集家の志賀夘助氏が集めた、美しいチョウの標本の数々をご覧いただけます。
詳しくはコチラをご覧ください。

【夏季企画展】「煌めきのチョウ展」のご案内

\チョウの魅力と不思議を紹介!/
夏季企画展「煌めきのチョウ展」を7月16日(土)から開催します。今回の企画展では、旧松之山町出身で十日町市名誉市民である志賀夘助氏寄贈の世界のチョウコレクションを中心に、里山の身近なチョウの生態などについても、多くの標本や写真、クイズなどを通してたっぷりと紹介します。
会期は7月16日(土)から10月16日(日)までです。また、本企画展の開始に合わせ、常設展示の人気コーナー「ZooMuSee(ズームシー)」に、収蔵資料のデジタルアーカイブ化の成果として、高解像度で撮影した志賀夘助氏のチョウコレクション3,500個体以上を新たに搭載します。美しさと科学の両面からチョウの魅力に迫る企画展です。

【会期】令和4年7月16日(土)~10月16日(日)
※展示入れ替えのための休館:7月11日(月)~15日(金)

【間伐&スウェーデントーチづくり】SDGs:里山の生き物サポーターズ③

「里山の生き物サポーターズ」は里山管理活動と連動した市民参加型生物多様性保全活動です。里山の田んぼ、ため池、森、草地をフィールドにした里山管理活動を通して、みんなで楽しく生き物が暮らしやすい環境の創出や維持につなげ、自然のめぐみも楽しむことを目指しています!
6月は「間伐とスウェーデントーチづくり」をテーマに、スギの間伐と間伐木を加工してスウェーデントーチを作ることにチャレンジしました。スウェーデントーチ(焚火用に切れ込みを入れた丸太)は近年キャンプなどでのアウトドアアイテムとして人気のある丸太型の焚火です。
私たちは暮らしに使うエネルギーのほとんどを化石燃料に依存しています。今回は間伐により森を明るくすることと、暮らしの中で楽しむ熱エネルギーを自給することを考える体験です。

イベントでは、スギの木を1本伐倒しました。
ノコギリを使って40~50cm間隔で玉切りにしていきます。直径15~20cm前後の太さですが、伐るのはなかなか大変です。
ノコギリの使い方なども学びながら、みなさん黙々と伐っていきます。

玉切りにした丸太です。太いところの年輪を数えると40年以上ありました。
40年以上、成長しながら二酸化炭素を吸収し、炭素を蓄積してきたということになります。

丸太に切れ込みを入れていきます。
ノコギリでもチャレンジしましたが、用意したノコギリでは難しく断念!
チェーンソーを使って十字の切れ込みを入れます。

完成です!
樹皮が剥けやすく、樹皮を取ったバージョンも作りました。
1家族、2本以上お持ち帰りいただきました。乾燥後、アウトドアアイテムとしてぜひお楽しみください♪

SDGsゴール13では「気候変動に具体的な対策を」が目標として掲げられていrます。
私たちは暮らしに使うエネルギーのほとんどを化石燃料に依存していますが、木を燃やして出てくる二酸化炭素は、樹木が成長のために長い年月をかけて空気中の二酸化炭素を吸収してきたものを起源とします。
「熱エネルギー」を使うこことについて、今回の体験が里山の森と熱エネルギー自給とのつながりを考えるきっかけになればうれしいです。

<里山の生き物サポーターズ>
キョロロでは里山管理活動と連動した市民参加型の生物多様性保全活動「里山の生き物サポーターズ」を実施しています。木を伐る、草を刈る、水環境を管理するといった伝統的な里山管理が、多くの生物の生息環境の創出や維持につながることに注目し、「里山の生物多様性の保全」という目標を共有し、自然のめぐみも楽しみながら里山管理活動を参加者の皆さんと実践するものです。
近年、国連が掲げる「SDGs(持続可能な開発目標)」の達成に向けて、私たちの生存の基本である衣食住を担う「生態系サービス(生態系からの恵み)」の持続可能性が、重要なテーマとして認識されています。人間活動の影響を受けて持続的に維持されてきた里山は、持続可能な社会形成に向けた環境-人間のつながりを考える上で、実践的な学びや行動の舞台として適した場所の一つだと私たちは考えます。「里山の生き物サポーターズ」は、里山の生物多様性の保全を目的に誰もが参加できるボランティア参加型のイベントです。里山に関わる一人一人の行動が、里山の持続的な暮らしと生物多様性のつながりの実感に結び付き、里山の生物多様性の保全やその達成に向けた教育資源となることを期待しています。