【開催報告】森のめぐみふれあい木育体験2024

6月8日(土)に妻有木育推進協議会主催の「森のめぐみふれあい木育体験」がキョロロを会場に開催されました。
樹木伐採(空師による特殊伐採)の見学
、森林整備体験と伐採木を使った昆虫ハウス(エコスタック)作り、木のおもちゃ体験、スウェーデントーチで焚き火&焼きジャガなど、森のめぐみを五感で感じ学ぶことができる盛りだくさんな木育体験が行われました!
たくさんの皆さんからご参加いただきありがとうございました。


まず最初にスギの伐採見学です。木材として私たちが木を使うことができるのは、山で木を育て・伐る「林業」というお仕事があるのおかげです。
今回はフォレストチームの皆さんから、通常の伐採が困難な場所で行う「特殊伐採」という樹木の上部から切り下ろす特殊な伐採方法をご披露していただきました。


木を伐るのは地面ではなく地上20mほどの木の上。華麗なロープさばきで、あっという間に木のてっぺん近くに!
下で見上げる皆さんからは「高い~!」「かっこいい!」との声。林業の現場のプロの皆さんの技が光ります!


ズドーンという大きな音と共に倒れるスギの木。伐採は木の「命」が木材として使われていく中の最初の作業です。
切ったばかりのスギの木は瑞々しく木の香りもフワ~と漂います。
南魚沼地域振興局の方から、間伐の意味や木々の成長など、レクチャーをいただきました。

年輪を数えてみると45歳ほど。お父さん、お母さんと一緒くらいでしょうか?
植えて育てて伐採するまでに、長い時間がかかることがわかります。

引き続き森林整備体験を行いました。今度は生き物のための森づくりのお手伝いです。
林内の低木を伐採し森を明るくし、伐採木を積み上げて昆虫の産卵場所や隠れ家となる「昆虫ハウス(エコスタック)」をみんなで作りました。


ノコギリを使って自分の手で木を切り進めると、林内がどんどんすっきりとし、明るくなっていきます。
森が明るくなると土の中で眠っていた種子(埋土種子)の発芽が促進され、森の再生も促されます。
今回の場所は、キハダ・ウワミズザクラ・ミズキなど秋に鳥のエサとなる実をつける樹木はあえて残しました。
秋には鳥たちが食事に訪れてくれるでしょうか?


このような低木伐採は燃料の確保のために行われてきた伝統的な里山管理でしたが、燃料として森林資源をほとんど使わなくなった現在、里山には管理が停止した低木の群落が数多く見られます。
多様な状態の森があることで、様々な生き物も利用しやすい森づくりも目指します。
明るくなった林内に整備の効果を肌で感じながら、森への人の関わりについて体験しました。

私たちは暮らしに使うエネルギーのほとんどを化石燃料に依存していますが、木は燃料として使われてきた持続可能な資源でもあります。
昨年のイベントで作って乾燥させたスウェーデントーチで焚火の体験も!
スウェーデントーチは近年キャンプなどでのアウトドアアイテムとして人気のある丸太型の焚火です。

「マッチで火をつける」ことも、なかなか現代の生活の中では限定的な体験です。
スギの葉っぱにうまく火を移し、もろもろと火が大きくなり、スウェーデントーチに火が移っていきます。
ジャガイモもうまく焼けました。木の命が燃料に変わり、熱やけむりが発生し、おイモを美味しくしてくれる。そんな過程も五感で感じることができました。

管理棟では「森のおくりもの」さんによる木のおもちゃ体験が行われました。
地域の木で作られた木のおもちゃの数々。積み上げたり、崩したり。音を奏でたり、おままごとをしたりと、子どもたちの多様なあそびが繰り広げられました。
木の手触りやぬくもりを感じながら、木のおもちゃで遊ぶ楽しそうな子どものたちの声が響いていました。みなさん夢中です!


里山の中で森の様々なめぐみを体験を通じて感じることができた「森のめぐみふれあい木育体験」。
森のめぐみにふれる素敵な時間を過ごすことができました!

【テレビ放送】NHKおはよう日本(関東甲信越)「松之山の自然をアメリカザリガニから守る博物館と子どもたち」

\テレビ放送のご案内/
2024年6月19日(水)7:45~NHKおはよう日本(関東甲信越)のリポートコーナーにて、キョロロが実施しているアメリカザリガニの捕獲活動や関連する教育活動について放送されます。研究員による松之山のアメリカザリガニに関する現状の解説や、まつのやま学園自然科学部の活動での捕獲や調理の様子も紹介されます。ぜひご覧ください!

【放送局】NHK
【番組名】おはよう日本(関東甲信越)
【放送日時】2024年6月19日(水)7:45~8:00内の5分間ほど
【内容】リポートコーナー(5分程度)にて「松之山の自然をザリガニから守る博物館と生徒さんの活動をリポート」がテーマ。


▲イベント「ザリガニ捕獲作戦」の様子

▲まつのやま学園自然科学部の活動

5月の定例探鳥会の報告と6月のこども探鳥会のご案内

5月の定例探鳥会の報告

令和6年(2024年)5月25日(土) 午前4時30分から7時30分まで 開始時の気温9℃、天気:曇り 

参加者は26人(大人24人・小学生2人)で、36種の鳥が確認されました。森の学校「キョロロ」の愛称になったアカショウビン3羽の鳴き交わしで始まった探鳥会。アカショウビンを目撃できた参加者もいました。池ではカワセミ、木の幹にはアオゲラ、梢にはサシバ、ホオジロ、ノジコが見られ、林の中からはキビタキの美しい囀りが終始聞こえてきました。遊歩道の地面にクロツグミが降りていて、盛んにえさをついばんでいました。いよいよ繁殖の本番です。みんな無事に育ってほしいです。

確認した鳥は次の36種でした:オシドリ、カルガモ、キジバト、アオサギ、ホトトギス、カッコウ、トビ、サシバ、アカショウビン、カワセミ、コゲラ、アオゲラ、サンショウクイ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、ヤブサメ、エナガ、メジロ、オオヨシキリ、ゴジュウカラ、クロツグミ、キビタキ、オオルリ、スズメ、キセキレイ、カワラヒワ、イカル、ホオジロ、ノジコ

観察した野鳥たち:


▲オシドリ


▲アオサギ


▲サシバ


▲アオゲラ


▲ホオジロ

 
▲ノジコ


▲開会時の様子


▲探鳥会の様子

 

6月のこども探鳥会のご案内

まつのやま学園を会場に、小中学生向けの探鳥会の「こども探鳥会」を下記の日程で開催します。どなたでも参加できます。小学3年生以下は保護者同伴でご参加ください。参加をご希望の方は開始時刻までにまつのやま学園駐車場にお集まりください。

【日時】令和6年6月8日(土) 午前8時~9時30分
【集合】まつのやま学園駐車場(雨天の場合はまつのやま学園のピロティ)
【探鳥コース】まつのやま学園周辺
【その他】探鳥後、鳥合わせをして解散します。

最近撮影された野鳥:


▲カッコウ