9月こども探鳥会報告と定例探鳥会のご案内

9月のこども探鳥会の報告

令和5年9月9日(土)午前8時から9時30分 天気:晴れ 気温:20℃

大人11人、小学生8人

ツクツクボウシやミンミンゼミなどセミの声がうるさい中、野鳥の声はなかなか聞こえませんでした。

ハシブトガラスとハシボソガラスの声を中心にキジバト、ヒヨドリ、ホオジロの声を確認できました。

ハクセキレイの幼鳥が2羽近くを飛んでいました。

夏鳥はツバメとニュウナイスズメだけ確認できました。いよいよ渡りの季節になります。夏鳥が南の国に移動し、北から南に移動する鳥や冬鳥が渡ってくる季節になります。

野鳥が少ない中、ツノハシバミの実を味わったり、ヒメグルミやオニグルミの実を割って食べたりしました。

野鳥の声が極端に少ない探鳥会でした。

確認種 16種

キジバト、トビ、アカゲラ、アオゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュカラ、ツバメ、ヒヨドリ、メジロ、ニュウナイスズメ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、ホオジロ

 当日撮影された野鳥

トビ 村山撮影

ハシブトガラス 加藤撮影

ニュウナイスズメ 村山撮影

ハクセキレイの幼鳥 顔が黄色いタイプ 村山撮影

観察する参加者 村山撮影 髙橋撮影

キツツキが飛び出した鳥のアパート 村山撮影

観察をする参加者 髙橋撮影

まつのやま学園の秋の風情 村山撮影

その他の様子

前回より大きくなっていたヒメホソアシナガバチの巣 村山撮影

ダイミョウせせりが参加者の周りを飛び交っていました 村山撮影

イシミカワも色づいてきました 村山撮影

 

9月の定例探鳥会のご案内

松之山野鳥愛護会と「森の学校」キョロロの市民協働調査でもある9月の定例探鳥会をご案内します。

【日 時】令和5年9月23日(土)午前5時30分〜8時30分

【集合地】「森の学校」キョロロ駐車場

【日 程】午前5時30分 探鳥会開始

探鳥会に続いて、鳥合わせ・情報交換

午前8時30分 終了予定

【申し込み】「森の学校」キョロロ

 

2023年9月のハナアブしらべの活動報告

 2023年9月のハナアブしらべは16日にキョロロの森で実施しました。後半雨の予想もありましたが、晴れ時々曇りでよいコンディションでの採集となりました。

 これまでの調査地を事前に下見してきましたが、今年の異常な暑さや少雨の影響のためか、大松山や天水山ではこの時期にしては花の数・ハナアブなどの訪花昆虫の数が異常に少ない状況でした。このようにこれらの場所ではハナアブの採集が困難であると思われたので、採集地はキョロロの森となりました。キョロロの森でも同様に、ハナアブの確認種数がかなり少なくなると予想されましたが、予想以上に多くの種数を採集することができました。

 今回は11種のハナアブが採集され、そのうち1種はクロモンコハナアブという松之山未記録の種でした。クロモンコハナアブはハナアブ科の中でも種数の少ないコヒラタハナアブ亜科の一種で、幼虫はヒラタアブ亜科同様にアブラムシを食べることが知られています。

①ヨツモンハラボソハナアブ

コハナダカチビハナアブ

③ナミヒラアシヒラタアブ

④ナガツヤヒラタアブ

⑤キアシマメヒラタアブ

⑥シマアシブトハナアブ

⑦クロモンコハナアブ(松之山未記録)

⑧ホソヒラタアブ

⑨スルスミシマハナアブ

⑩スズキナガハナアブ

⑪ヨコジマオオヒラタアブ  

 初めは小坪野沢と休耕田沿いの遊歩道を歩き、湿った環境を好むミゾソバ、ツリフネソウ、シラネセンキュウなどが点々と生えるところでハナアブを比較的多く採集できました。その後はより乾いた遊歩道に移り、管理棟前の平地に生えるタラノキの花に大型のハナアブが数匹来ていました。スズキナガハナアブという種で、ハチのような派手な見た目をしているため、その種がキョロロのオリジナル生き物カードに採用されたこともあります。自分でこの種を採れなかった子が、その花にそのハナアブが再来するのをじっと見上げて待ち続ける姿からは研究者の風格を感じられ、とても印象的でした。

 これまではこの時期にマガイヒラタアブやサッポロヒゲナガハナアブなどのハナアブが9月中旬に多く見られていました。しかし、今回はこれらのハナアブが全く見れず、異常な猛暑や少雨がこれらの生態に大きく影響を与えているのかもしれません。年によって異なる発生パターンが見られてやはり自然は奥深いですね。

 最後に、全体の標本写真の右下にあるハナアブ科ではないハエについて紹介します。こちらはハナアブ科同様によく花やその近くの葉の上などで見られるメバエ科の仲間で、他の昆虫に寄生することが知られています。今回私がキョロロで初めて見た種で、何とも言えない威圧感のようなものを感じました。この種はメバエ属Conops (Asiconops)の一種で、ハナアブ科とは異なり、棒状の口が伸びているのが特徴です。参加者の子どもが花の上にとまっているこのハエを採集してくれました。すぐに種を確定できるものではなかったのでもう少し文献などで調べてみたいと思います。

 今回は6名の方にご参加いただきました。調査のご協力、誠にありがとうございました。次回のハナアブしらべは10月21日に実施します。またのご参加をお待ちしています。

【2Days探究プログラム】「昆虫博士からの挑戦状。秋の虫を学ぶ3つのミッションをクリアせよ!」(モニターツアー)

\昆虫×2Days探究プログラム/
【昆虫博士からの挑戦状!秋の虫を学ぶ3つのミッションをクリアせよ】
キョロロの昆虫博士たちから出される3つのミッションに挑戦しよう!秋の虫をテーマとした「道具作り」「採集」「標本づくり」を通して、里山の生物多様性について探究的に体験し学びを深める2Daysの探究プログラム(モニターツアー)です。
———3つのミッション———
①道具作り:土の中の小さな生き物を採集する「ツルグレン装置」を自作する。
②採集:草地を中心に秋の昆虫を採集する。ツルグレン装置で土壌動物を採集する。ライトトラップに集まる昆虫を観察する。
③標本づくり:トンボと土壌動物の標本を作成する。
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内容&お申込みページはこちらから▶▶▶ https://shokugyotaiken.com/event/217(外部サイトになります)

【ツアー名】【2Days探究プログラム】昆虫博士からの挑戦状!秋の虫を学ぶ3つのミッションをクリアせよ(モニターツアー)
【開催日】2023年10月7日(土)13:15 〜10月8日(日)12:00 解散予定
 1日目19:30解散。2日目9:15集合。
※1日目のプログラム終了後のご宿泊・ご帰宅は、参加者にお任せいたします。

【定員】20名(10組程度)
【ツアー料金】高校生以上3,500円、中学生以下2,500円



▲草地での昆虫採集。2日目に標本にする「トンボ」を採集します。


▲土壌動物を採集する「ツルグレン装置」を自作し、土の中の小さな生き物を採集します。

▲夜のプログラム前までに、ライトアップした志賀夘助コレクションを特別に見学できます。


▲夜はライトトラップで光に集まる昆虫たちを観察します。


▲2日目は前日に設置したツルグレン装置で捕獲した土壌動物を観察し標本にします。

▲前日に採集したトンボで標本づくりにチャレンジします。

※モニターツアー日程はおよその目安です。また内容および時間は天候など諸事情により、変更する場合もございます。

●ツアーに関するお問合せお問合せ先
十日町市立里山科学館 越後松之山「森の学校」キョロロイベント運営事務局(株式会社バリューズフュージョン内)お電話:050-3137-0728(9:30〜18:30(土日祝を除く))イベント運営

事務局竹内:080-2822-0758
お問い合わせフォーム:https://sokugyyotaiken.com/page/contact