自然を科学的に探究する高校生のフィールドワーク

5/23(木)長野県飯山高校探究科の高校生が「科学的な調査研究の方法」を学ぶことを目的として、里山を舞台としたフィールドワーク(野外調査)を行いました。
飯山高校はスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けており、特に探究科は科学的思考や国際性を育むことを重視した学科です。キョロロでの活動は8年目になりました。午前中は、3つのグループ(野鳥班、ブナ林班、土壌動物班)計5
班分かれて、キョロロの学芸スタッフや地域の自然観察インストラクターのサポートのもと、キョロロ周辺の里山で野外調査を行いました。

野鳥班はキョロロの森の園路を一定の時間をかけて歩きながら、環境毎に確認された野鳥の種類や個体数を記録し、その生息密度を推定しました。
ブナ林班は、観光利用されているブナ林「美人林」の中で、人が多く訪れる地点とほとんど訪れない地点の間で、林床に生育する植物の種類や土壌の硬さ、落ち葉の粉砕の程度などを比較し、美人林のオーバーユースの影響を考えました。

土壌動物班は同じく人の出入りの頻度が異なる美人林の2地点において、一定時間土壌中に生息する小さな生き物たちを吸虫管などで採集しました。
採集した土壌動物を室内に持ち帰り、ルーペなどを使ってその種類や個体数を調べ、地点間で比較しました。

午後は、午前中の野外調査で得られたデータから明らかとなったことを班ごとにデータの整理とまとめ作業を行いました。
平均値や分散の算出や、データのグラフ化などを行い、科学的にデータをまとめる手法について学びました。

今回の体験が、自然を科学的に捉え、考えることの大切さや面白さを理解するきっかけとなれば嬉しく思います。

6月のゲンゴロウ相調査について【特別講師が登場!】

今年度から始まったゲンゴロウ相調査の第2回は6月29日(土)に開催します。前回と同様、開催時間は10:00~15:00と長丁場です(途中、昼休憩が1時間ほどあります)。また、誰でも参加可能ではありません。コチラの記事から参加条件をご確認ください。このイベントは単なる「ムシ採り」ではなく「調査」です。この点をご理解のうえ、お申込みください。

そして今回は、特別講師として吉井重幸先生をお招きしての開催です。吉井先生は「ゲンゴロウ・ガムシ・ミズスマシハンドブック」(文一総合出版)の著者のお一人で、ゲンゴロウのスペシャリストです。また、福島虫の会の副会長や、福島県レッドリスト/レッドデータブック改訂調査員も務めていらっしゃいます。

そんな豪華ゲストに指導してもらえる今回は、またとないチャンス。通常は定員10名のところ、少し枠を増やして参加者を募集中です。


▲ゲンゴロウ・ガムシ・ミズスマシハンドブック(文一総合出版)

【テレビ放送】めざましテレビ「梅雨の時期だからこそ出会える絶景」美人林(十日町市松之山)

\テレビ放送のご案内/
2024年5月31日(金)7時37分頃、フジテレビ「めざましテレビ」のシェアTopics(シェアトピ)コーナーにて、「梅雨の時期だからこそ出会える絶景」として美人林が紹介されます。深まる緑が鮮やかな梅雨時の美人林、雨の日ならではのブナ林の表情などが紹介されます。キョロロから映像や画像を提供いたしました。全国の皆様、是非ご覧ください!

【放送局】フジテレビ
【番組名】めざましテレビ
【放送日時】2024年5月31日(金)7時37分頃
【内容】「シェアTopics(シェアトピ)」コーナーにて、「梅雨の時期だからこそ出会える絶景」として美人林が紹介されます。
※生放送の番組につき、大きなニュース等が入った際は急遽延期する可能性があります。


▲梅雨時の美人林