【企画展特別企画第2弾!】舘野鴻さんトークショー&観察会(6月)

舘野鴻さんトークショー&観察会の第2弾を開催しました。春季企画展「舘野鴻絵本原画展 うまれて しんで、-めぐる命のものがたり-」のスペシャル企画です。第1弾では筑波大学の出川洋介先生をお招きし、今回は北海道大学所属・昆虫はかせネットワーク代表の鈴木誠治さんをゲストにお招きしました。昆虫はかせネットワークは、新潟のムシ好きな少年少女を増やし、次の世代の昆虫博士を育てるために活動しているグループです。前回の菌類を専門とする出川先生に続いて、今回は昆虫を専門とする鈴木さんとのトークショー&観察会となりました。

鈴木さんは昆虫の行動の専門家で、舘野さんの絵本の主人公であるシデムシの研究者です。今回のトークショーはシデムシを中心に、死と生にまつわる話題についてお話いただきました。舘野さんが絵本の「しでむし」を朗読するところから始まり、現代の私たちが嫌煙している「死体」や「排泄物」にまつわる命のものがたりについて、普段の生活のなかでは知りえないお話を聞かせていただきました。それらの忌避すべきものとして扱われているものはとても重要で、かつての日本人の生活がいかに生物多様性や生態系と強い結びつきがあったのかを想起させるものです。まさに死があってこその生であることを私たちに思い出させ、強く印象づける内容だったと思います。


▲トークショーの様子


▲舘野鴻さん


▲鈴木誠治さん

午後の観察会では、前日までに仕掛けたピットフォールトラップ(落とし穴)やノムラホイホイにかかった昆虫たちを観察しました。また、トラップ以外にもスウィーピング、ビーティング、FIT(フライングインターセプトトラップ)などを使い、様々な昆虫採集の手法を学びながら観察を行いました。絵本「しでむし」の主人公であるヨツボシモンシデムシのほか、クロシデムシやセンチコガネ、各種オサムシ類が採集され、においをかいでみたり、飛び方の様子を見たりと、昆虫たちの生きている様子を観察することができました。午前中にトークショーで聞いた話題を自分の身をもって体験できるという贅沢な時間だったと思います。


▲トラップにかかった昆虫

たくさんの皆さんにご参加いただき、ありがとうございました。最終回となる第3弾のトークショー&観察会(7/1)も、きっと面白いトークショーとなり、ひと味違った野外観察になると思います(次回は午前に観察会、午後にトークショーとなります)。またのご参加お待ちしております!


▲参加者の皆さんと記念に一枚

 

5月の定例探鳥会の報告

5月27日(土)定例探鳥会の報告
午前4時30分から7時30分まで キョロロの森から松口地内周回コース(約3㎞)
天気曇り、気温14℃、参加者大人18名、小人2名 

確認出現種 41種 
ヤマドリ、オシドリ、キジバト、アオサギ、ホトトギス、ツツドリ、トビ、サシバ、アカショウビン、カワセミ、ブッポウソウ、コゲラ、アオゲラ、サンショウクイ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、ヤブサメ、エナガ、メジロ、オオヨシキリ、ゴジュウカラ、ムクドリ、カワガラス、クロツグミ、コサメビタキ、キビタキ、オオルリ、ニュウナイスズメ、スズメ、キセキレイ、カワラヒワ、イカル、ホオジロ、ノジコ

小雨が上がり何とか雨に合わずに行われた探鳥会では41種もの野鳥を確認できた。
愛くるしい眼をしたコサメビタキが参加者を魅了した。
巣立ちしたシジュウカラのヒナに親鳥が給餌していた。
猛禽類のサシバがスギの梢に確認できた。と思ったらいきなり糞をした。貴重な一場面をカメラがとらえた。
ハシブトガラスの巣では給餌が盛んに行われていた。ヒナのあごに赤い模様が見られた。親がヒナの口の中にくちばしを大きく差し込んで餌を与えていた。もうすぐ巣立ちである。
ヒヨドリがニセアカシア(標準和名ハリエンジュ)の花をついばんでいた。私たちもお浸しやてんぷらでも美味しくいただいている。きっとヒヨドリにも美味しいのであろう。
ニュウナイスズメやキセキレイも捉えられた。
アカショウビンの声が絶えず聞こえた探鳥会であった。

 

コサメビタキ

巣立ったシジュウカラが親から給餌してもらっていた

杉の梢のサシバ

糞をした瞬間のサシバ

給餌するハシブトガラス

ニセアカシアの花を食べるヒヨドリ

ニュウナイスズメ

キセキレイ

 

 

【第2回】舘野鴻さんトークショー&観察会を開催します【6/3】

第2回の舘野鴻さんトークショー&観察会を、6/3に開催します!第1回はGWの5/7に開催しました。第1回の様子はコチラをご覧ください

第2回では昆虫はかせネットワーク代表の鈴木誠治さんをお招きします。昆虫はかせネットワークは新潟県の昆虫少年・昆虫少女を育て、次の世代の昆虫博士を育むために活動しているグループです。鈴木さんはその代表をつとめる昆虫博士で、昆虫の行動がご専門です。

今回は舘野さんの絵本の主人公であり、子育てという面白い行動をみせる「シデムシ」にフォーカスしています。舘野さん×鈴木さんのトークショー&観察会、今からとても楽しみです。まだ定員まで余裕があります。みなさんのご参加をお待ちしております!

また、第3回(7/1)の演者も決まりました。福島大学准教授の兼子伸吾先生です!保全生態学・分子生態学がご専門で、植物・昆虫・哺乳類・菌類と研究対象は多岐にわたります。兼子先生はキョロロの大平研究員の師匠です。第3回はトークショーと観察会の時間が逆になり、午前に観察会、午後にトークショーとなります。どうぞ第3回もお楽しみに!(6月から受付を開始)