【イベント報告】10月の夜の里山探検

10月1日(土)に、夜行性の昆虫やカエルなどの里山の生き物を観察するイベント、「夜の里山探検」を開催しました。5月にも開催した同名のイベントの秋季バージョンになります。
最近になって急激に夜間の気温が低くなったため、コオロギやキリギリス類の鳴き声はあまり聞こえませんでしたが、大型のガやハチを確認できた他、夜間のメダカやカエル、アカハライモリの様子を観察することができました。
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日中は近づくとすぐに逃げてしまうメダカやカエル、ヤゴ等の水生昆虫も夜間はあまり逃げません。懐中電灯を持って水辺を覗いてみると水際に座るカエルや水草に捕まる水生昆虫を見つけることができました。

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巨大なトノサマガエル。この他にもツチガエルやアカハライモリを捕まえることができました。水辺にはオオカマキリやイオウイロハシリグモも見つかりました。

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ライトトラップにはクスサンという大型のガが飛来した他、何故か多数のモンスズメバチも来ており、ヒヤリする場面も。今回はブナ林の中に初めてライトトラップを仕掛けてみましたが、気温と季節のためか残念ながらあまり甲虫類は飛来しませんでした。

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イベントの終盤にはヒバカリというちょっと珍しいヘビを見つけることができました。ヒバカリは本州産のヘビの中でも小型で大人しいので、参加者皆で触って楽しむことができました。

6月を除いて5月から10月の毎月開催していた夜間の生き物観察イベントも今回で一旦終了となります。今年度の夜間イベントとしては11月と3月に天体観察イベント(11月:皆既月食観察会、3月:満月のブナ林散策)があります。興味がございましたら、これらのイベントにもぜひご参加下さい。

 

【活動報告】ヒシ取りと開放水面づくり!9月の「里山の生き物サポーターズ」

初めまして、新潟大学3年生の加藤栄嗣です。9月19日からキョロロでインターンをしています。大学では農学部に所属しており、環境や生物の保全について学んでいます。特に関心のある生物は鳥類で、将来的には研究者の立場から鳥類を対象とした研究に取り組みつつ、自然を守っていく活動に携わりたいと考えています。そのため、地域の方々との関わりが深く生物の研究も行われているキョロロの活動が自分の職業観と近いと感じ、キョロロでのインターンを希望しました。

さて、ここからは9月24日(土)に開催した「里山の生き物サポーターズ」の活動について報告いたします。今回は、キョロロの敷地内にあるビオトープの管理作業の一環として、ため池の水面に繁茂しているヒシを取り除く作業を行いました。
皆さんはヒシという植物を知っていますか?ヒシは水の中に生えていて、鋭いとげのある実をつける植物です。忍者が使ったという蒔菱(まきびし)というと実の形をイメージしやすいかもしれません。とげが刺さるのは痛いですが、ヒシの実は食べることができて高級な料理に使われることもあるそうです!

そんなヒシですが、しばしばため池の水面を覆ってしまうほど繁茂し、他の生き物にとってジャマになることがあります。キョロロでも様々な生き物がため池を利用しやすいように、ため池の水面を覆ったヒシの除去を行いました。
胸の高さまである胴長を着てため池の中に入るのは初めての経験で、目には見えない水底の形が足の感触を通して伝わってくるのが面白かったです。ただ、ヒシが水の中で長い根を張っていて、中には絡み合っているところもあったので足をとられて転ばないように注意が必要でした。作業に参加したのは4人で、2時間ほどの作業で3つのため池からヒシを取り除きました。


作業中の様子。この水の中にとげのついた実と長いヒシの根がたくさん隠れています。


作業前のため池。水面がヒシに覆われると、太陽光が水の中に届かなくなってしまい、他の水生植物の生育に影響が出てしまいます。


作業後のため池の水面。だいぶスッキリしました!たくさんの生き物が利用できるビオトープを作るためにはこまめな管理が欠かせないということを学びました。


作業の途中でヒシ以外の珍しい植物も何種類か見ることができました。写真はミズオオバコの花で、花弁が全体的に半透明で外側が薄いピンク色をしているとても綺麗な花です。美しい自然をこれからも守っていきたいと考えさせられた時間でした。

 

<協力者募集中!>「里山の生き物サポーターズ」は里山管理活動と連動した生物多様性保全活動イベントです。今年度も里山の田んぼ、ため池、森、草地をフィールドにした里山管理活動を通して、みんなで楽しく生き物が暮らしやすい環境の創出や維持を目指します。次回の里山の生き物サポーターズでは、「タネをあつめて森づくり」というイベントを開催します。森の中にある植物のタネを探して植えるという、森ができるまでの流れを体験してみませんか?皆様のご参加をお待ちしております。

【森のめぐみに触れ合おう!】10/16(日)「森のめぐみふれあい木育体験」のご案内

\森のめぐみに触れ合おう!/
10月16日(日)キョロロの森を会場に「森のめぐみふれあい木育体験」が開催されます(主催: 妻有木育推進協議会)。十日町市内の森の達人の皆さんにより、樹木伐採のデモンストレーション、間伐体験&伐採木を使った昆虫ハウス作り、木のおもちゃ体験、スウェーデントーチ作りのデモンストレーション、焚き火で焼き芋を焼いたりと盛りだくさん!森の役割を知り、木のぬくもりや香りを五感で感じていただける内容です。子どもから大人まで森のめぐみをぜひお楽しみください。
開催日:2022年10月16日(土)10:.00~12:30(9:50までにキョロロ駐車場へ集合)
定員:30名
料金:中学以上500円(イベント終了後キョロロに入館できます)
主催:妻有木育推進協議会
お申込み:①代表者氏名、②参加人数、③ご住所、④電話番号、⑤E-mailアドレス、などをキョロロまで。添付のチラシ裏面のFAXも可。
こちらからもお申込みいただけます。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfdx-jn9vCC1omWFUV4B-CXq02DyP65RDd6wOH-7vefOe4Sug/viewform?fbzx=-2932784181605465081&fbclid=IwAR2QqO7SP0SITEJdOq-bb9R4GSYg-5XeJxvcIQoBLzcsUGloAIrf1AYHbuo
詳細は 妻有木育推進協議会 さんのFacebookページおよびチラシをご覧ください。皆さまのご参加お待ちしております。