9月の定例探鳥会報告と10月のこども探鳥会のご案内

「森の学校」キョロロの市民協働調査である9月の定例探鳥会の報告と10月のこども探鳥会のご案内

9月24日の定例探鳥会の報告 5:30~8:30 気温19℃ 小雨が降り続く 参加者 大人9人、小学生2人、計11名

出現種 17種 

キジバト、アオサギ、アオゲラ、モズ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、エナガ、カワガラス、エゾビタキ、ハクセキレイ、イカル、ホオジロ

珍しいエゾビタキ現れる

台風15号の影響で雨が降り続く中、午前5時30分キョロロ玄関に集まる。いつもホオジロが見られる駐車場のブナの梢にサメビタキ属を見つける。カメラで確認するとエゾビタキであった。松之山では数年に一度くらいしか確認できていない鳥である。渡りの時に見られる貴重な鳥である。

小雨の中なかなか鳥に出会えない中、13羽のイカルの群れに出会う。

三桶集落の人家周辺でツバメを2羽確認した。おそらく今年最後の確認になるのだろう。ホオジロの幼鳥と思われる個体を確認した。どの鳥も幼鳥の同定は難しい。

昨年同月の定例探鳥会も雨で17種の確認であった。この時期の天候は不順である。

野鳥の他に自然の恵みでは、カラハナソウ(日本版ホップ)、ヤマナシ、クリ、自然薯(ヤマノイモ)のむかご、アケビ、ウドの実、ノブドウ、ヤブツルアズキなどを観察した。

エゾビタキ情報 スズメ目ヒタキ科サメビタキ属

エゾビタキは夏季にシベリア南部、サハリン、カムチャツカ半島南部等で繁殖し、冬季はフィリピン、セレベス島、ニューギニア等へ南下し越冬する。日本では旅鳥として春と秋の渡りの時期に飛来する。食性は主に動物食で、昆虫類等を食べる。フライングキャッチという樹先から飛び立ち、飛翔している昆虫目掛けて捕食し元に戻る行動をする。

定例探鳥会で撮影された野鳥

キジバト 樋口撮影

アオサギ 樋口撮影

エゾビタキ 加藤撮影

エゾビタキ 加藤撮影

イカル 村山(暁)撮影

イカルの群れ 加藤撮影

ホオジロ幼鳥 高橋(小3)撮影

10月のこども探鳥会のご案内

【日時】令和4年10月1日(土)午前8時〜9時30分

【集合】まつのやま学園駐車場 雨天の場合はまつのやま学園のピロティ

【探鳥コース】まつのやま学園周辺

【その他】探鳥後、鳥合わせをして解散します。

【定員】20名 「森の学校」キョロロにお申し込みください。

【コロナ対策】新型コロナウイルスへの感染防止対策の徹底にご協力をお願いします。

最近撮影された野鳥

アオゲラ 樋口撮影

ホオジロ 樋口撮影

ホオジロ幼鳥 樋口撮影

モズ幼鳥 樋口撮影

 

 

9月の夜の昆虫探検のご報告

9月24日(土)、大厳寺高原で夜行性の昆虫をライトトラップで集めて観察する、「夜の昆虫探検」を開催しました。当日は直前まで雨が降り続けていたため一時開催が危ぶまれましたが、イベントが始まると雨は弱まり、無事開催することができました。
大厳寺高原キャンプ場の駐車場に集合した後、トラップの設置場所へ向けて移動開始。道中では巨大なカタツムリを見つけることもできました。
20220924_夜の昆虫探検5
トラップにはおびただしい数の蛾が乱舞していました。そのほとんどは「マメノメイガ」というガの一種。茶色い前翅と半透明の後翅が特徴の中型のガで、翅を持ちあげた姿勢で枝や白布にとまることがある奇妙な習性があります。その名の通り、幼虫はマメ科の植物を食べて育ち、害虫とされることもあります。
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ライトトラップの白布一面に千匹以上のマメノメイガが集まっており、空中を舞っていた個体や周辺の草木にとまっていた個体も含めれば1万匹を超える数がいたのではないでしょうか。マメノメイガの交尾時期とイベント開催日が偶然にも重なったためにこのように大量に集まったのだと考えられますが、ここまで多いのは珍しいかもしれません。

白布の裏側もマメノメイガでいっぱいでした。
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マメノメイガ以外にも大型のガの代表格の一種であるクスサンやエビガラスズメ、アメバチの一種なども観察できました。
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7月、8月、9月と開催した今年の夜の昆虫探検は今回で最後となります。10月1日には昆虫以外の生き物も観察する、夜の里山探検がキョロロで開催されますので、是非ご参加ください。    

川虫しらべ 2022年9月活動報告

今回の川虫しらべは天候に恵まれ、気持ちの良い天気のなかで実施できました。
水温は16.4℃と少し冷たく感じましたが、皆さんのおかげで計14種の川虫が見つかりました。
下の写真では川の水が濁っていますが、これは私たちが川に入った影響で、実際には澄んだ水が流れていました。



川虫しらべの様子

途中、橋の下のトンネル(通称 キョロ津峡トンネル)を探検してみたり、楽しみながらの川虫しらべでした。
トンネルのなかにはコウモリが寝ていて、私たちがトンネルに入ると驚いて飛び回りました。



小坪野沢にかかる橋の下のトンネル(通称 キョロ津峡トンネル)

さて、今回見つかった川虫は次の通りです:モンカゲロウ、シロハラコカゲロウ、🈟ユミモンヒラタカゲロウ、ニホンカワトンボ、オニヤンマ、シマアメンボ、🈟マツモムシ、ヤマトクロスジヘビトンボ、ヘビトンボ、クロヒメガガンボ属の一種、ミズムシ、サワガニ、カワニナ、マルタニシ(計14種)。


今回の調査で確認された川虫(一部)

1. ニホンカワトンボ、2. オニヤンマ、3. シマアメンボ、4. マツモムシ、5. ヤマトクロスジヘビトンボ、6. サワガニ

今回はこれまでの川虫しらべで見つかっていなかったユミモンヒラタカゲロウとマツモムシが見つかりました。
ユミモンヒラタカゲロウは流水性の種で、河川によくあらわれるヒラタカゲロウの仲間です。
マツモムシは止水性の種で、池沼によく見かけます。近くの池から飛んできたものと思われます。ちなみに触ると刺すことがあるので、注意しましょう。
このほか、底生動物ではありませんが、アブラハヤも捕まりました。

小坪野沢は小さな川(沢)ですが、結構色々な生き物がとれて面白い川です。
次回(10月23日(日)10:00~12:00)はもう少し上流側で採集してみたいと思います。
皆さんのご参加をお待ちしております!